ドイツの新星、ナオミ・ザイプト
- 2020.03.08 Sunday
- 20:47
3.11の東日本大震災における「原発事故」の後、環境主義に毒されたドイツは原子力発電を止め、フランスからの電力輸入と風力発電へと舵を切った。以外にもそのドイツのおいて、環境主義に否を唱える頼もしい人物がでてきており注目を集めている。
この人物はYouTubeで8万人近いフォロワーを持つナオミ・ザイプトという19歳の女性である。ナオミ・ザイプトは先般米国で開催された保守・リバタリアンの定例集会であるCPACにも出席し、この分野で有名なハートランド研究所のパネルディスカッションに参加していた。
ナオミ・ザイプトは「アンチ・グレタ」と呼ばれてメディアに紹介されることが多いが、操り人形に過ぎず、覚えたプロパガンダを繰り返すことしかできないグレタと比較するなどとんでもない愚弄であることがこのプレゼンを見れば分かるはずである。
ドイツ育ちで僅か19歳にしてこれだけの見識を持ち、「あなたはまだ若く、科学者でもありませんが・・・」、「あなたはドイツでネオナチの集会に出たことはありますか」、などという意地悪いコメントや質問に対しても慌てることなく上手な英語で淡々と答える。環境主義は社会主義・全体主義であり、自由の敵であるという考えを堂々と打ち出す。
中には専門用語で質問する人間もいるが、ザイプトは「それは分かりません・・・知りません」と素直である。グレタのような生意気な態度が無い。科学的事実を学びつつ、そこから導かれた自分の考えを述べるという態度であり、好感が持てる。
メルケル政権の政策により大量の移民が押し寄せるドイツで育ち、社会が変容する様を目撃。左派政策や社会主義に疑問を持つ一方、ハイエク、ミーゼス、フリードマン、バスティアといった自由主義の政治哲学・経済にのめりこんだ。ドイツで教育を受けた当然の結果として当初は地球温暖化人為説を信じていたが、この説の非科学性と全体主義性に疑問を持ち、国内外の科学者や自由主義的な言論人に触発されて見識を深め、環境リアリズムに目覚めた。
地球の温度というものは極めて複雑な要素の結果である。ザイプトは、単純なコンピューターモデルを使って予測し、「地球は近いうちに温暖化で壊滅的な打撃を受ける」と主張する温暖化人為説のおかしさを指摘する。緑の党に代表される環境主義的色合いの強いドイツにおいてそのような疑問を呈することで数多くの友人を失ったという。だが、同調圧力に屈せずに声を上げることで世界で友人、同志を得、科学者達と知り合うことができたという。
日本でも、欧州でも、多くの人々は地球温暖化人為説にほぼ洗脳されている。地球温暖化人為説は政府規制と介入の格好の手段である。経済は大事なのは分かるが、「とはいえ地球温暖化をなんとかしなければ・・・」となり、そこからあらゆる規制と介入を維持する言い訳が始まる。
変えていくには人々の意識が変わらなければならない。特に若い人が目覚めることが重要である。ドイツから世界にはばたく新星、ナオミ・ザイプトの今後に期待したい。