医療費削減と配給制度

  • 2017.11.19 Sunday
  • 22:43

 

薬価改定対象を拡大 政府抜本改革案 医療費、最大2900億円削減
11/19(日) 7:55配信 政府が年末に取りまとめる薬価制度の抜本改革案が18日、判明した。平成33年度から導入する薬価の毎年改定(現行は2年に1度)の対象薬を、大幅に拡大する。医療費を押し上げている薬価を値下げすることで財源を捻出すると同時に、医療費全体の抑制が見込める。約5割の薬を対象とすると、最大2900億円の医療費削減効果があると試算している。


政府が商品やサービスの価格を恣意的に上げたり下げたりするとはどこのファシスト国家の話であろうか。

そもそも医療費をなぜ削減しなければならないのか。

医療とは人々が病や怪我を治療することであり、医療費とはそのための費用である。

医療費がかかること自体、悪いことではない。それは医療が存在することの証拠である。医療がなければ医療費も発生しないのである。医療がなければ人々の治癒も延命も無いのである。人が生きるか死ぬかというときに多額の金を費やして対処しようとするのは当然である。

医療が存在するというのはありがたいことである。喜ぶべきことである。

先端の医療技術が高額なのは当然である。そのために長年の研究開発と多額の投資が行われているのである。現在の一般医療は過去の高額な先端医療である。現在の先端医療なくして将来の一般医療は存在しないのである。

ある商品やサービスの価格を恣意的に低く設定するということは、その商品やサービスの供給を制限するということに他ならない。1個売って100円の儲けが出ていた商品を値下げさせられて80円しか儲けが出なくなれば供給を止める会社が出てくる。すると品薄になる。供給制限の影響を受けるのは政府ではなく我々国民である。

問題は医療費の高騰ではなく、医療を制度化する政府そのものである。

時代の先端を行く高価格な商品やサービスをもたらし、そのコストを徐々に下げさせて低価格化するのが市場である。この市場の役割を封じ込めているのが他ならぬ政府の制度である。その政府が自身の失敗の重みに耐えられなくなっている。政府はそのツケを国民に無慈悲な「医療配給」という形で負担させようとしている。

医薬の世界でいえば、国民は先端の医薬品を使用することもできず、かといえ確かな信頼の医薬品を使うこともできず、時代遅れで効果効能も怪しげなジェネリックしか選択肢を与えられないということを意味する。

高騰する医療費を削減する、とあたかも政府が財政的に責任感があるかのような書き方をしている。事実は失敗の上に失敗を重ねて時間を稼いでいるだけである。そしてこのような記事を無批判に読む国民は大方騙されているのである。

政府が削減すべきは医療費ではない。政府が削減すべきなのは問題を起こした張本人である政府自身である。

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