総理の資質
- 2010.12.09 Thursday
- 23:50
石破茂氏は国防に関して高い見識を持つ政治家である。 国会答弁や街頭演説から一貫して国家・国民のための政治に取り組む姿がうかがえる。 今の日本には稀有な優れた政治家である。 総理待望論も聞かれる。
しかし、氏は日本国総理大臣の器ではない。 国防大臣としては適任であろうが、総理としては不十分である。 それは氏の能力や知識が問題なのではない。 歴史認識が問題なのだ。
氏は自身のブログで述べている。 日本は侵略国であり、靖国神社にA級戦犯が合祀されている限りは参拝するつもりはない、田母神氏が論文発表によって解雇されるのは当然である、と。
氏の頭の中の論理では日本が侵略国であったと信じることと、現在の日本を守るために強い国防力を保持することの間には矛盾は無いのだろう。 象牙の塔の世界はそれでもよいだろう。 しかし今の日本を、アメリカに守ってもらいながら恩義も自立への焦りも恥も感じず、世界に類を見ない愚かな平和憲法を信仰しながら隣国の領域侵犯に手も足も出ない情けない国にしてしまったのは何かと言えば、まさしくこの歴史認識である。
このような人物が総理になっては困る。 国のリーダーとして必要なのは9.11後にテロとの戦いでブッシュ大統領が示したような道徳的明確さである。 石破氏は能力的には優れた人物なのであろうが、残念である。