馬脚を現したハシシタ市長
- 2012.04.04 Wednesday
- 20:10
大阪の橋下市長がやたらと自称保守にもてはやされているのを見てどのような人物なのかと思っていたら何のことはない。 「ハシズム」だとか「今の日本の政治で一番重要なのは独裁!」だとか、あまり程度の良くなさそうな人間だなと思っていたが、「1回きりの使いきり人生(相続税100%課税)」にはあきれたものである。
この人物は結局何の信念も軸もなく、右から左から受けの良さそうなキャッチフレーズを拝借してはそれを勢いよく飛ばしていただけだったのである。 芸能人もほとんどが一発屋だが、この人物も政治の世界の一発屋である。 「ヒロシです…」とか、「欧米か!」とかいって、意味は分からないなりに何となく面白い気がするが、そればっかり繰り返してもしかたないので違うことをやると全然受けない、だんだん飽きてくる、そのうち完全に忘れられる。 それと同じであろう。 大前研一かどこかの「エコノミスト」から、こんなのいいよ、と入れ知恵されたのだろうが、「つかいきり」とは… いかにも一発芸能人らしいというか、軽いというか。 雑巾じゃあるまいし。
それにしても、自称保守たちによる「独裁でもいいから、腐った日本をぶっ壊して、強い日本を打ち立ててくれ! 君しか頼りはいないんだ!」といわんばかりの(実際に言っている)手放しの賞賛は何なのか。 これでは「ルーズベルトでもニクソンでもレーガンでもチャーチルでも毛沢東でも紹介席(日本人大虐殺した人物だからあえて修正しない)でもスターリンでもヒトラーでもポルポトでもカストロでもいいから生き返ってきて我々を救ってくれ(カストロは死にかけているものの生きているが)!」というようなものである。 保守の知的破産状態ともいうべき状況である。 こうなると、保守もへったくれもない。 何となく勢いがあるというイメージだけ。 一億総ファシズム待望である。
我々は皆、祖先からの有形無形の財産を受け継いでいる。 それらがあるから今の我々がある。 どのような財産であろうと、それを個人から国家が収奪する権利は無い。 代々受け継いできたものに対する所有権を、国家が個人に対して否定する権利は無い。 無形の文化を奪うのは難しいがカネは取れる、だから取る(盗る)などという権利はだれにも無い。 にもかかわらず、ハシシタの言う100%ではないにしても、それが日本では長らく行われてきた。 その結果が古い伝統的な家屋の破壊であり、歴史ある町並みの破壊であり、家族親戚の崩壊であることは既成の事実であり説明を要しない(既に説明し尽くされている)。
相続税100%課税というのは、今の日本はまだ社会主義の状態で、我々は更に革命を進めて共産主義へと向かわなければならない、というようなものである。 それが目的ならば、それは正しい。 日本社会をさらに破壊したいのであれば、それは正しい。 日本経済にとどめをさしたいのであれば、それは正しい。 ハシシタを支持する自称保守の正体が実は隠れ左翼なのであれば… それは正しい。
P.S.
幸福実現党は相続税廃止を訴えている。 これは、正しい。
畏れながら、これでいいのなら
これでは「チベット仏教でもいい、イスラム教原理主義でもいい、エホバの塔でもいい、ハーレクリシナでもいい、創価学会でもいい、オウム真理教でもいい、親鸞会でもいいから政権について我々を救ってくれ! 相続税廃止を訴えているのなら!」というようなものでしょうな。