ロムニー 完全勝利 アメリカ大統領選・討論会1回目

  • 2012.10.07 Sunday
  • 12:53
 

デンバーで行われた第一回目の討論会(ディベート)はロムニー候補の完全勝利に終わった。 オバマ大統領のパフォーマンスは精彩を欠いたなどというどころではなく、正にオバマ政権4年間の惨憺たる結果が表れたと言ってよい。 

 

ロムニー候補は予備選挙の間ミシェル・バックマン、ニュート・ギングリッチ、リック・サントラムといった保守の候補を激しく攻撃した割には肝心のオバマ大統領への攻撃がいまひとつ生ぬるかった。 しかしここへきて一転して攻勢に出た。 今回のディベートではオープニング・ステートメントから攻撃的である。

 

ロムニー候補は人々が不況で苦しんでいるという事実、4年間ホワイトハウスにいるオバマ大統領の政策がいかにその不況に貢献しているか、自らの方向性がいかに大統領と違うか、そういった要素を全面に押し出した。

 

 

大統領はいまだに4年前と同じ考えを抱いている...大きな政府、巨額の支出、増税、規制 そういったものが有効であるとそれは正しい答えではない。 一番苦しんでいるのは中間層、私は彼らの税金を下げたい。 大統領が続投したら家族当たり30004000ドルもの増税がやってくる。

 

景気についてとにかく減税、それと、控除や免税などを減らす、それによって税収は確保する。 なぜ減税か? 減税によって企業は人を雇うことが出来るようになるから。 とにかく仕事...アメリカ人が仕事を得られるようにするということが大事なわけです。 過去4年間を見てください。 大統領が就任されたときには23百万の方々がフードスタンプの支給をうけていた。 今はそれが47百万。 景気は年を追うごとに減速しています。 

 

財政赤字については これは道徳的問題。 次の世代に一生涯の負担をかけることを承知しながら 歳入を遥かに超える支出を続けるというのは、これは不道徳です。 算数的には、財政赤字を減らすには3つ方法がある。 第一、増税。 第二、歳出削減。 第三、景気拡大。 大統領は増税が好きだが問題は景気を減速させ決して目的を果たさないこと。 私は支出を減らすのと景気拡大を同時にやる。 どうやって歳出を減らすかまずは必要不可欠でない政策を廃止する。 次に現在の有用な政策で州で行えるものを州に移行する。 次に政府をもっと効率化して省庁を統廃合する。 それらを焦土戦術をもって行う。

 

医療保険について私はオバマケアを廃止する。 なぜか議会予算委員会はオバマケアによって家族当たり年間2500ドルのコスト上昇になると試算している。 大統領の言葉通りならば今頃コストは2500ドル下がっているはず。 実際はその反対。 「高い」は家族に酷、というのが私がこれに反対する一番の理由。 第二、オバマケアは財源確保のためメディケア(高齢者医療保険)から7160億ドルもの資金が抜き取られる。 私はその金をメディケアへ戻す。 第三、選ばれもしない委員会が設置され、人々に対してどのような治療を受けることができるか指示するようになる。 第四 オバマケアが雇用に対してどう影響するかについての企業への全国的な調査があるが、それによると4分の3の回答が「雇用を控える」と回答している… 23百万もの失業者がいてですね大統領は過去2年間、国民に仕事を与えるために奮闘するのではなくて、仕事を奪うために奮闘してきたわけですよ。 一番良いのは、州単位でそれぞれにあった方法を選んで、それで人々の負担をどうやって軽減するかを考えればよいわけです。

 

我々は皆神の子不遇な人も、お年寄りも、問題を抱えている人も、障害を負っている人も。 我々は彼らを助ける。 しかし、同時に我々は個人が夢を追求する権利を守る 政府が個人の自由に介入するのではなく。 今政府は支配を拡大している…. 個人がそれぞれに夢を求めるよりも政府が計画するほうがよいのだとで、それが23百万の失業へと、6人に1人が貧困に陥ってる状況へと、フードスタンプ受給者が32百万人から47百万人へと増大する状況へと、50%もの大卒者が仕事を見つけられない状況へと、つながっているわけです。 新たなる道を求めようではないですか...

 

 

明確かつ具体的な方向性である。 公開ディベートであって予算委員会ではないから細かい資料の配布やプレゼンをするわけではない。 指導者として国をどの方向性に持っていくのかを国民に示すのが目的である。 ロムニー候補はその目的を果たしたと言える。 

 

ところで、ロムニー候補の言うことに具体性が無い、という意見は多いようである。 左翼が保守の政策を「具体性に欠ける」と感じるには理由がある。 それは、左翼が追求するのは社会のあらゆる細事をいかに国家が計画し施行するか、ということだからである。 例えば「レバーを提供するには何度で何分熱してからこれこれの手続きを経てすること」などである。 左翼が求めるのはこのような「具体性」であるが、そのような「具体性」を与えるのは「独裁者」であって「合衆国大統領」ではない、ということを理解する必要がある。

 

オバマ大統領を見据えて攻撃的に論を繰り出すロムニー候補に対し、オバマ大統領は9割方司会者とカメラの方を見ていた。 挑戦者を正面から見返すことが出来ず、いつも自分に見方してくれる左翼メディアに対して「うまいこと計らって助けてくれよ」とすがるかのようである。 理路整然と常識的な論を展開するロムニー候補に対してオバマ大統領は左翼の決まり文句と挑戦者の経済政策の間違った解釈を繰り返すだけ。 しかもしばしば途中で話の結論をどこに持っていきたいのか分からなくなる始末。

 

「海外に工場を移転する企業は現在税の控除を受けることが出来る...それが問題だ」というオバマ大統領に対し、ロムニー候補が「25年間ビジネスの世界にいるが、あなたが何を言っているのかさっぱり分かりませんね。 何なら新しい会計士でも雇いましょうか? 海外に業務を移したら税優遇を受けるなど、はっきり言って事実ではありません」と切り捨て、大統領は思わず下を向いてしまうという一幕すらあった。

 

党内でしのぎを削ってきた共和党候補と常に左翼メディアの擁護を受けてきた現職大統領の対戦としては予想通りの結果となったともいえる。 思い返せば長い長い選挙戦であったが、もうあと数週間を残すだけ、と考えると万感の思いである。 この選挙戦の動向を追い始めたのは実に去る2011年の6月だが、各候補は共和党内で1年以上もかけて激しい論戦を繰り広げ、一人また一人と脱落していった。 個人的には最後まで残ったサントラム候補に頑張ってもらいたかったが今はロムニー候補に希望を託したい。 アメリカ再生 というよりも日本人としては、資本主義経済の再生はこの選挙にかかっている。

 

参考:

討論会映像

討論会スクリプト

 

 

 

 

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