「アスベスト被害は国の責任」 判決の代償

  • 2013.12.27 Friday
  • 22:10
 

 

アスベスト被害、国の責任再び認定 泉南訴訟で大阪高裁

大阪府南部の泉南地域のアスベスト(石綿)健康被害をめぐる集団訴訟の第2陣(被害者33人)の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。山下郁夫裁判長は一審・大阪地裁判決に続いて国の規制の不備を認め、石綿関連工場の元従業員らに慰謝料などを支払うよう国に命じた。原告側は約7億円の支払いを求めていた 

朝日新聞デジタル 12月25日(水)15時14分配信

 

 

裁判所は「アスベスト被害」は国の責任であるとの判定を下した。 

 

「国」は責任を感じるだろうか。 責任を感じるのは建物でもなければ場所でもなければ組織でもない。 官邸でもなければ官庁でもなければ省庁でもない。 責任を感じることができるのは人である。 血が通い、感じる心を持ち、考える頭をもつ、人である。 国は責任を取れ… 国にとって命じられたとおりに慰謝料を払うことなど朝飯前である。 日々の労働で得た収入を銀行に貯金している「国」という名前の人が慰謝料の支払いを命じられたわけではない。 心情も信条も感情もない、我々国民の労働による収入の一部を税金で徴収することにより存在する国という存在が、責任を取れ、カネを払え、と命じられたわけである。 国にとってカネなどどうにでもなる。 カネの出所は税金なのだから、底なしである。

 

一方で、国民はこの判定を見て「国の野郎に責任を取らせた!」と溜飲を下げることであろう。 「国のバカ野郎が、国のトボケ野郎が、国のマヌケ野郎が、シッカリと規制しないからこういうことになったのだ」と。

 

規制しない国(政府)など国(政府)ではない 国(政府)の第一の任務は規制である 規制があるからこの世が回る! 規制あっての安全だ 規制あっての安心だ 規制あっての人生だ この国に充満するこのような意識というか考え方が追認されたわけである。

 

アスベストは危険なのか。 逆に、この世に「危険でないもの」はあるのか。 テレビは愚鈍な番組を垂れ流し、見れば見るほど人はバカになるしボケの原因にもなるから危険である。 公教育はまっさらで純真で若い頭に左翼思想を刷り込むから危険である。 ガソリンは引火性であり、時々火遊びをするバカがいるから危険である。 車は不注意なドライバーや酔っ払い運転をする輩がいるから危険である。 反原発デモは原発停止とそれに伴う電力料金高騰をもたらすから危険である。 電車は飛び込み自殺に使われるから危険である。 高層ビルも飛び降り自殺に使われるから危険である。 日本は自殺大国である。 いまいち脈絡が無いが、考えると身の回りは危険でいっぱいである。

 

アスベストが危険だというのならば、先にあげたものは何と表現すればよいのか。 多くの有用なものが「危険」の名の下に葬られてきた。 DDT(殺虫剤)、サリドマイド(薬)、フロンガス(冷媒)、原子力、アスベスト... アスベスト危険説は既に覆されている。 アスベスト危険説は神話である。 アスベスト危険説は嘘である。

 

痛くも痒くもない国...

溜飲を下げる国民...

 

その結果、

 

益々強まる規制を求める声...

それを助長するメディア...

 

規制とは法律の一種である。 法律というのは、本来は立法府であり、国や地方の代表として人々から信任を得た代表者から成り立つ議会が制定するものである。 決まり事を制定すべきなのは、それがあることによって「社会の自由が増大する」場合においてのみである。 人々からの審判を定期的に受ける議会が立法に携わる意味はここにある。 人々に害を及ぼす法を制定すれば人々からの審判を受ける。

 

しかし今日の日本にある法の多くが官僚機構によって制定される、いわゆる規制というものである。 人々による審判を決して受けることのない組織が官僚機構である。 顔の見えない役所の役人が人々の知らないうちに集まり、人々の知らないうちに決め、発布するのが規制である。 ある決まり事を制定することで「社会の自由が増大する」か否かを考慮するための動機は皆無である。 一方で自らの地位の確立と重要性の増大と勢力範囲の拡大のために次から次へと規制を発布するための動機はふんだんにある。

 

規制が増えれば増えるほどに企業のオペレーションコストは上がる。 シゴトは増える。 お客様を喜ばすためのシゴトではなくてお役人様が決めた決まり事を満足させるためのシゴトである。 お客様のためのシゴトが終わるとお役人様のためのシゴトが待っている。 人は自分と家族のための時間を削ってシゴトをする。 やってもやってもシゴトは尽きない。 やらなければ、という義務感のみのシゴト。 そしてやってもやっても感謝はない。 これが、「国に責任を取らせる」ことの代償である。

コメント
アスベスト危険説が覆されているというのは初耳です。
是非、出典をご教示ください。
世間に広めたいと思います。
  • 侏儒
  • 2014/01/06 4:35 PM
侏儒様、こちらをご覧ください。

でっち上げられた「アスベスト健康被害」
http://conservative.jugem.jp/?eid=254
  • CBJ
  • 2014/01/06 8:42 PM
ご回答ありがとうございます。

Asbestos exposure in schools

の死亡率が低いことはよくわかりました。私が小学生のころの
教室の天井はアスベスト材でしたが、死者はいませんでしたし。

裁判で訴えているのは吹き付け作業をしていた方々だと
思います。これらの方の中皮腫の原因は、クリソタイルではないと
言えればそれで解決なんですが、裁判ではどうして
そういう結論にならなかったのでしょうか。
  • 侏儒
  • 2014/01/08 4:11 PM
侏儒様、私は裁判の詳細は全く知りません。中皮腫が何が原因で起きたのかも知りません。アスベストが原因だったのかもしれないし、ただ単に埃っぽいところでシゴトをしていたからなのか、タバコをすっていたのか、何なのか。ガソリンは有用なものですが、飲んだら危険です。世の中のものは大半がそんなモンじゃないでしょうか。私が言いたいのはアスベストが「悪魔の化身のような酷いもの」なんかじゃないでしょう、ということです。ましてや、それを政府の責任にしてどうすんのか、と。
  • CBJ
  • 2014/01/08 8:44 PM
私の理解に間違いがあるのかもしれませんが、
クリソタイルにしても、浮遊物を肺に入れることが
長期間続けばやはり健康に害があるのでしょう。
珪肺というのも似たようなものだったと記憶してます。

いや、ここではアスベストが原因ではない!と
断言していただきたかったな。
日本で主流だったクリソタイルは無害とお書きになっている
のだからその流れを守ってほしかった。

  • 侏儒
  • 2014/01/10 12:26 PM
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