小野田寛郎氏 逝去に思う

  • 2014.01.25 Saturday
  • 22:59
 

小野田寛郎氏逝去。 惜しい人物が旅立たれた。 しかし私にとっては一つの出会いであった。 小野田寛郎という名前は知っていたが、どのような人物かを知ったのは氏の逝去がきっかけであった。

 

小野田氏の生い立ちから始まり中国での貿易会社時代、戦争、ブラジル農場経営、自然塾経営までを網羅したドキュメンタリー、そして田母神俊雄・元航空幕僚長とのインタビューを観た。 強烈な意思の力を持ちながら底抜けに朗らかな人物であると感じた。 一言で表せば日本人らしさが凝縮された人柄ともいえようか。

 

小野田寛郎さんドキュメント  映像

田母神塾 フィリピン・ルバング島での「30年戦争」 映像

田母神塾 帰国してからの「戦い」 映像

 

人というものは何によって作られるのだと思いますか、という問いに応えて氏は言った。

 

「先天的なもの 家庭後天的なものそれから、やはり時代じゃないですかねえ」

 

貿易でもっと儲けたかった(氏は17歳で中国に飛び、貿易会社へ就職)。 でも戦争が始まった。 生来の「人に負けたくない」という気持ちが強く陸軍中野学校への入学を承諾し、情報将校となった。

 

「(人は時代によって流されるわけだから)どこへ行くかは分からない  でも、だからといって不貞腐れてみてもしょうがないんですよね。 その場その場で、それらしく頑張るしかない...」 

 

もしも、人生をやり直せるとしたら、やり直したいですか、という問いに対し、氏はしばし考えて応えた。

 

「やり直すったって、どうせ自分の思うようにはいかないんだから... 生まれてきたからには死にたくないですから、頑張って生きるしかない...」 

 

どうして小野田さんは生き残ることが出来たのだと思いますか?

 

「何が無いから出来ない(それを任務遂行が出来ない言い訳とすること)というのは自らの不徳とせよ、というのは(中野学校の)よい教えだったですね。 その考えが根底にあったからサバイバルできたんじゃないですか 負けたら死ななきゃいけないわけだし...

 

一言一言に味がある。 命をかけて生きてきた人間の言葉だけが持つ重みとでもいうか。

 

小野田氏は戦後の日本人の国家観の無さを憂う。 国民の頭に国家、国権という概念が無いと。

 

「人間は一人じゃ生きられないんです。 他人がいるから生きられる。 家庭があって、地域社会があって、そして国があるから生きられる。 国があるから安全なわけですよね。 戦争に負けたことから、間違えた個人主義に行ってしまったんですね」「拉致問題を、マスコミは"人権問題"だと言ったんです。 でも、これは国家主権の侵害の問題ですよね...

 

「日本は周辺国、特にアメリカが日本を圧迫したから、自衛のために仕方なく(戦争を)やったんですよね。 包囲されているのを解くためにやったことなんです」

 

「戦争がしたい人なんていない。 私は少年たちに言うんです。 大切なものを、命をかけて守るのが、男の子のすることなんだよと。 日本は、いい国だったから守る必要があったわけですよね。 悪い国なら守る必要なんてないんです(笑)」

 

「平和平和といってもでもあなたは泥棒が入らないように夜は家に鍵をかけて寝ているじゃない、と。 国だってそれと同じですよ。 自分はあなたを攻めませんからあなたも私を攻めないでくださいなんて言ったって...それは通りませんよね(笑)」

 

「今の日本では、公のために尽くすということが、おろそかにされています...

 

安倍晋三首相は先日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議という井戸端会議)にて、中国メディアの誘導質問に答えて「靖国にはヒーローはいない」という意味のことを言った。 ロナルド・レーガンはかつてあるインタビューで「貴方のヒーローは誰ですか」という質問に応えて言った。 「私のヒーローはフランクリン・ルーズベルトです。 彼は偉大なる戦時のリーダーでした」と。 「あの人は実は共産主義シンパで、ソ連・コミンテルンと裏で通じていて…」などと先人をこき下ろしたりせず(それが事実であるが)、大枠で歴史と歴史のプレーヤーを肯定しているわけである。

 

我々に必要なのはこの心意気である。 A級戦犯であろうがB級戦犯であろうが、他国の人間が一方的に決めたことは無効なのである。 そして日本人ならば言い切らねばならないのである。 靖国に眠る彼らは全員が我らのヒーローなのだと。 

 

所謂A級戦犯といわれる人を前にして、その目を見据えて「私はあなた方よりも体を張って国のために頑張っています」などと言える人はいるまい。 それは、小野田氏が言うように、人を形成する一つの要素は時代だからである。 戦わざるを得ない時代に生き、戦い、そして死んでいった。 今の我々に出来るのは、彼らを肯定することだけである。

 

帝国軍人の鏡

憂国の士

小野田寛郎

 

冥福を祈る

 

 

 

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