チェ・ゲバラ 情報化時代の無知と無恥
- 2014.03.02 Sunday
- 23:30
情報化時代にあってもなお、無知というものは相変わらず存在するものである。
昔、チェ・ゲバラという男がいた。 この人物の肖像は日本でも世界中のほとんどあらゆる国々で見ることができる。 Tシャツ、バッグ、マグカップ、車のステッカー… いまや商品デザインの一部となっている。
なぜこの男の顔はこれほどまでに色々な場所で目につくのか。 それはほとんどの人間がこの男の素顔を知らないからである。 あるいは、左翼メディア、左翼思想家、左翼文芸家の描写を鵜呑みにして洗脳されているのである。
チェ・ゲバラは共産主義者であり、冷血な殺人鬼であり、凶悪なテロリストであった。
共産主義者、カストロの右腕としてゲリラを指揮してキューバの共産革命をもたらした。 その後はラ・カバーニャという収容所の長となり、156〜550名もの政治犯の処刑を指示した。 処刑を指示するだけでは足らず、この男はそれを自ら見物していた。 政治犯というのは共産革命に同調しない人間のことであるが、単純にゲバラが嫌いだった人間も含まれる。 この収容所には2000人もの人々が収監され、ゲバラの命令によって約600名が銃殺された。
1962年11月17日、 エドガー・フーバーが長官を務めるFBIはキューバの工作員によるテロ計画を察知した。 ニューヨークのメイシーズ、ギンベルズ、ブルーミングデールズ、マンハッタンのグランド・セントラル・ターミナルといった買い物客でごった返す場所に合計500キロものダイナマイトを仕掛け、感謝祭の買い物客が大勢集まる日を狙って同時多発爆発を起こす、という計画であった。 捜査官によって実際に手りゅう弾や爆破装置が発見され、この計画は未然に防がれた。 もしもこの計画が成功していたならば、9.11など霞むほどの死者(女性、子供が主)が出ていたであろうことは間違いない。 このテロ計画を遂行したのは他でもなくフィデル・カストロとチェ・ゲバラであった。
キューバはもともと豊かな国であった。 だがカストロが共産主義を持ち込んだ後はガラクタの国となり下がった。 チェ・ゲバラが助けたカストロ政権によって、6百万以上のキューバ人が財産を奪われ、全人口の20%もの人々がフロリダに向けてサメがうよつく海をボートで漕ぎ渡ることを余儀なくされた(多くが波にさらわれてサメの餌になった)。
スターリン、ヒトラー、毛沢東、金日成、金正日、キムジョンウン、ビン・ラディンの肖像をTシャツにプリントする者があろうか。 テルアビブ空港乱射事件を起こした日本赤軍や、あさま山荘事件を起こした連合赤軍の面々の顔をTシャツにプリントする者があろうか。 オウム真理教の麻原彰晃や上祐や村井の顔をTシャツにプリントする者があろうか。
チェ・ゲバラはせいぜいこのように扱われるのが適当である。
無知とは、悲しいものである。
無知とは、恥ずかしいものである。
無知とは無恥である。
追記:
この凶悪な殺人者を「英雄」として描くハリウッド。 ハリウッド映画の倒錯した精神性が窺い知れる。
スティーブン・ソダーバーグ監督、ベニチオ・デル・トロ主演 『チェ・28歳の革命 39歳・別れの手紙』 予告編
参考:
Che Guevara - Don't wear his t-shirt, don't idolise a commie murderer
Che Guevara and Liberal's Love Affair with Terrorism and Terrorists
Hollywood's Sick Love Affair with Che Guevara MURDERER
New York Honors Che Guevara with Statue Freerepublic
So When did the Cuban Missile Crisis become Kennedy’s “Victory?” Freerepublic
それと彼はあの世で自分が資本主義社会の金儲けの道具になっているのをどう思っているかも気になるところであります。
記事の中で興味深い一文があったので質問させて頂きます。
>ニューヨークのメイシーズ、ギンベルズ、ブルーミングデールズ、マンハッタンのグランド・セントラル・ターミナルといった買い物客でごった返す場所に合計500キロものダイナマイトを仕掛け、感謝祭の買い物客が大勢集まる日を狙って同時多発爆発を起こす、という計画
上の一文が指す計画について興味があります。
お手数ですがこちらネット上もしくは書籍にて詳しく記載されているものがあればご教授頂けないでしょうか。