“Weakness Is Provocative” Donald Rumsfeld
- 2014.05.17 Saturday
- 23:14
弱さというものは、国防に関して言えば犯罪である。 国家が発信するあらゆる弱さは敵性国家を刺激する。
彼らは弱い日本を見るとうずうずする。 あまりの疼きに耐えられなくなり、じっとしていられなくなる。
弱き日本。 そして日本を守る契約をしているはずのアメリカの弱さ。 我々の弱さが中国を、北朝鮮を、そしてロシアを刺激してやまない。 猫の前で猫じゃらしを揺すっているようなものである。
日本が尖閣諸島を(外敵から守るという目的で)国有化して以来、中国から何度も領海侵犯を受けてきた。 そのたびに日本は何をしたかといえば、ただ指をくわえていただけである。 敵船を撃沈しなければ、それは指をくわえていたのと同じである。
安倍総理は「戦後レジームを脱却する」と大見得を切った。 だがその後で行ったのは彼の言う「戦後レジーム」の追認でしかなかった。 靖国神社にしかるべき日に参拝せず、従軍慰安婦の強制連行を認める発言をし、南京大虐殺が嘘であった事実を主張せず、日本が罪人であったという歴史を受けいれた。
この弱さが何をもたらしているか。 日本の弱腰に完全に図に乗った中国は南に目を向けてベトナムを脅しにかかっている。 それが今のベトナム海域における情勢である。 中国がその海域を制すれば石油資源を手に入れるだけでなく、日本にとっては航路切断を意味する。 「ベトナム頑張れ!日本企業を間違えて襲撃しないでよ!」などと他人事のようなセリフを吐いている場合ではないのである。
「Weakness Is Provocative」 これはアメリカ・前国防長官、ドナルド・ラムズフェルドの言葉である。 弱さは挑発的。 弱さは敵をけしかける。 そして国民は危険に晒される。 けだし至言である。
追記
我々が脱却しなければならないのは「戦後レジーム」ではない。
我々が脱却しなければならないのは「アベ・レジーム」である。 アベ・レジームとは計画経済と弱き国防、そして歴史の喪失のことである。