パレスチナとは、イスラエルとは… 民族差別の欺瞞を正す

  • 2014.07.27 Sunday
  • 02:01

イスラエルは人工国家... イスラエルは「パレスチナ人の意思を無視して人工的に作られた」というまことしやかな欺瞞が流布されている。 イスラエルが人工国家だというのであれば、他の周辺国は「自然国家」だというのであろうか。 サウジアラビアは有史以来サウジアラビアだったのか? イラクは有史以来イラクだったか? ヨルダンは? シリアは? UAEは? カタールは?

 

イスラエルが建国される前のパレスチナはイギリス統治領だった。 イギリス統治領となる前、そこはオスマントルコだった。 オスマントルコとなる前、そこはビザンツ帝国(東ローマ帝国)だった。 ビザンツ帝国となる前、そこはローマ帝国だった。 ローマ帝国となる前、そこはペルシア帝国だった。 ペルシャ帝国となる前、そこはユダヤ人の国、イスラエル王国であり、ユダ王国であった。

 

サウジアラビア、イラク、ヨルダン、シリア、レバノン、エジプトといった中東諸国、そしてギリシャ、アルバニア、ブルガリア、旧ユーゴ諸国、ルーマニアこれらの国々が建国される前、そこはオスマントルコだった。 UAE、オマーン、イエメン、カタールといった国々も一時期オスマントルコの支配下あるいは影響下に入った。

 

サウジアラビアも、イラクも、ヨルダンも、シリアも、第一次世界大戦でオスマントルコ帝国が大英帝国に崩壊させられた後で、ヨーロッパ列強によってまっすぐな国境線が引かれて独立したのである。

 

さて、サウジアラビアには古来からサウジアラビア民族が住んでいたのか? イラクには古来からイラク民族が住んでいたのか? ヨルダンには古来からヨルダン民族が住んでいたのか? シリアには古来からシリア民族が住んでいたのか? UAEには古来からUAE民族が住んでいたのか? カタールには古来からカタール民族が住んでいたのか?

 

それらの土地にはサウジアラビア民族もイラク民族もヨルダン民族もシリア民族もUAE民族もカタール民族もなく、ただ、「アラブ人」がいただけである。 そして彼らが話していたのはアラビア語、あるいは、それぞれの土地のアラビア語方言である。 彼らアラブ人は、長い長いオスマントルコ帝国時代、トルコ民族に支配されていたのである。 その前はローマ人が支配し、その前はペルシャ人が支配し

 

年表

 

 

今イスラエルがある地域は古来からパレスチナと呼ばれているが、そこにパレスチナという国があったわけでもなければパレスチナ人という民族がいたわけでもない。 歴史をたどっても「パレスチナ帝国」だとか「パレスチナ王国」だとか「パレスチナ朝」だとか、 そんなものがあったためしは無い。 パレスチナの地は、ユダヤ人が独立国家を失い、多くの同胞がディアスポラで散り散りになったあとも、少数のユダヤ人が営々とアイデンティティーをもって生き続けた土地である。

 

イスラエル国が建国される以前、パレスチナ人といえばそこに住むユダヤ人のことであった。 現在「パレスチナ人」と呼ばれる人々が「パレスチナ人」となったのは、イスラエルが建国されてからであり、そのアイデンティティーが捏造されてからである。

 

現在イスラエルがあるパレスチナという地域に世界中に散ったユダヤ人による帰郷運動が起きたとき、その土地はゴツゴツとした岩だらけの人影もまばらな誰も見向きもせぬ不毛の土地であった。 1867年にパレスチナを訪れたマーク・トウェインは「陰鬱、不毛、醜悪植物は育たず、これといったものは何も無く、絶望的に意気消沈した、退屈で、荒涼として、心も打ち砕かれる土地」と表現した。 よその土地を訪れておいて、そこまで徹底的にこき下ろすか、とも思うが。

 

帰郷したユダヤ人は乾いた土地に水を引き、耕し、木を植え、作物を育て、家畜を育て、血と汗と涙で生命を吹き込んでいった。 ユダヤ人が土地を切り開き、産業を起こし、経済を立ち上げると、それを目当てに流れてきたが周辺のアラブ人であった。 彼らは主として現在でいうエジプトとヨルダンからやってきた。 エジプトからやってきたアラブ人が後年「ガザのパレスチナ難民」に、ヨルダンからやってきたアラブ人が「ヨルダン川西岸地区のパレスチナ難民」となったのである。

 

1948年、イスラエルが建国を宣言すると、周辺のアラブ諸国は彼らアラブ人に呼びかける。  「圧倒的なアラブの軍事力でユダヤ人を殲滅する一旦イスラエルから出なさい」それを聞いたアラブ人は一部の除いて多数がその言葉に従いイスラエルから出た。

 

現在パレスチナ人(あるいはパレスチナ難民)と呼ばれているのは彼ら「イスラエルから出て行った人々」である。 さて、イスラエルが建国された前後、アラブの国々に沢山のユダヤ人が住んでいた。 彼らはどうなったか。 彼らの多くはユダヤ人であるという理由で家を壊され、住む土地を追われ、命からがらイスラエル(及び欧米諸国へ)へ逃れた。

 

イスラエル国は彼らイスラエルに逃れたユダヤ人をイスラエル市民として吸収した。 イスラエルは彼らを「ユダヤ難民」などとは呼ばず、「ユダヤ解放人民戦線」や「ユダヤ解放機構(JLO?)」などというテロ組織も作らず、彼らに市民権を与え、住居を与え、教育し、イスラエル人として受け入れたのである。 なお、イスラエルはエチオピアからもユダヤ人を大量に受け入れている(生存の危機にあった彼らを救出した)。 同じユダヤ人とはいえ、文化風習の異なった彼らエチオピア系ユダヤ人を血の滲む努力でイスラエル社会の成員として迎え入れた


反面、アラブ側はどうしたか。 周辺アラブ諸国は彼らの同胞である「彼らの言葉に従ってイスラエルから出たアラブ人」を吸収しなかった。 周辺アラブ諸国はこれらアラブ人に国籍も市民権も与えなかった。 彼らはイスラエルから出たアラブ人に「パレスチナ難民」という称号を与えた。 そして「パレスチナ難民」は、憎きユダヤ人の国家であるイスラエルを殲滅する道具として、それから長い間(今にいたるまで)使われる運命となったのである。 パレスチナ解放機構(PLO)はイスラエル殲滅のために作られたテロ組織である。

 

中東から中央アジアの地図を眺めてみればよい。 第一次世界大戦から第二次世界大戦を経て、イスラエルを含めて、エジプト、サウジ、イエメン、UAE、オマーン、カタール、レバノン、シリア、イラク、イラン、インド、パキスタン、アフガニスタン等多くの国々が誕生した。 これらの国々の建国に際し、ユダヤ人を含め、多くの人々が民族や宗教の違いが理由で住む場所を追われ、破壊、略奪、虐殺の憂き目にあった。 彼ら一つ一つの民族が苦く暗く惨めな記憶を持つ。


 

そんな中で、たった一つの民族・国家が「侵略者」と呼ばれている。 それがユダヤ人であり、イスラエル国である。 明らかなる人種・民族差別である。 皮肉なのは、この日本において、この差別を日々叫んでいるのが他でもなく、世の「声高に差別の撤廃を訴える人々」だという事実である。 そしてこの人種・民族差別の毒はネトウヨ経由で保守を自称する人々の間でも蔓延している。

 

例えば、どこか遠い国の人々から「なぜ日本人は韓国の領土である竹島を自分の国だなんて言うのだ」「なぜ日本人は既にロシア人の土地となった北の島を自国の領土だと言い張るのだ」「日本人はいい加減大人になったらどうか」などといちゃもんをつけられたらどう感じるか。

 

「パレスチナ問題の発端は、もともとパレスチナ人の土地にユダヤ人が流れ込んできてユダヤ人の国を作ったことにある」という事実無根で無知蒙昧な言説の背景にあるのは、それと全く同じ精神性である。

 

一つの民族が憎しみの矛先を向けられ、絶滅を目的に収容所へ送られたホロコーストの悲劇から我々は何を学んだのだろうか。 あの悲劇はユダヤ人だけの経験ではなく人類の経験であった。 社会とメディアのイスラエルへの怒りと憎しみは、我々があの時点から前進していないだけでなく、後退すらしている現実を浮き彫りにしている。

 

善悪を知らぬ社会はモラル無き社会である。 正しさを認識できぬ社会は愚かなる社会である。 モラル無き愚かな社会は持続することができない。 イスラエルを支持するか否かによって、我々の善悪正誤を認識する能力が、ゆえにモラルある社会として存続しつづける能力があるか否かが、問われているのである。

 

 

追記:

カナダのハーパー首相はイスラエルを叩くアメリカや欧州を含む国際社会を糾弾し、イスラエル支持の明確な姿勢を打ち出した。カナダは世界における正しさの源泉となりつつある。「イスラエル」は単なる国名ではない。それは、その者が善であるか悪であるかを明確に識別するための踏み絵である。

 

古き日のパレスチナの写真

http://www.eretzyisroel.org/~dhershkowitz/index2.html

http://kiranasis.blogspot.com/2014/07/israel-and-palestine-issue-what-indians.html

 

 

コメント
コラ、aとやら、人様のブログにコメントするときは礼儀くらいわきまえろ。削除だ。
  • CBJ
  • 2014/08/10 10:26 PM
>エジプトからやってきたアラブ人が後年「ガザのパレスチナ難民」に、ヨルダンからやってきたアラブ人が「ヨルダン川西岸地区のパレスチナ難民」となったのである。

なるほどよく分かりました。ありがとうございます。私は北朝鮮(高句麗などツングース族)のルーツが、ヘテ人(ヒッタイト人)などの古代イスラエルと敵対していたカナン族ではないかと考えています。日本の左翼やユダヤ陰謀論者は高句麗帰化人や在日北朝鮮人と関係するのではないでしょうか。右翼を自称する人達が韓国を嫌うのは北朝鮮だからかもしれません。彼らは高句麗系の王朝を日本で建てた(のっとった)関係で右翼になっているだけで、右も左もルーツは同じではないでしょうか。右翼は北朝の血筋ではないかと考えます。皇室典範の問題にせよ旧宮家復活だと北朝の血筋になってしまいます。(今はどちらかは分かりません)
ヒットラーのY染色体(E1b1b1)もヒッタイト系ではないかと考えます。スワスティカや双頭の鷲がヒッタイトのシンボルであったようですし、現地語ではヒッタイトをヒッタイトラーと言うようです。ヒットラーはアイヌやチベットを同胞と考えていました。この2国に共通するY染色体はD系統でEとは兄弟関係になると思います。アラブ人にせよ黒幕はルーツを自覚しているはずです。
メディアに騙されてしまう方も悪いですが、ただの差別や優生学の問題ではない気がします。イスラエルの左翼も裏で操られているのでしょうね。
  • saka
  • 2015/04/08 3:49 AM
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