日韓合意 - 歴史的敗北
- 2015.12.31 Thursday
- 20:51
日韓合意
もう二度と謝罪しなくてよいための最後の謝罪だ。
中国の囲い込みを視野に入れた遠大な戦略だ。
アメリカとの連携を強化するためだ。
そのためにあえて捏造された悪をも認めたのだ。
韓国が慰安婦像を撤去しなければ韓国は国際社会の信頼を失う。
どう転んでも韓国に不利!
これは安倍総理の深謀遠慮だ!
さすが安倍総理!
色々な説があるが、日本外交の歴史的敗北以外の何ものでもない。。
上に挙げた言い訳は全て日本視点である。または希望的観測である。
「もう二度と謝罪しない」ならば、その時点から謝罪をしないのである。現在のみならず過去の首相が口にした謝罪をも否定するものでなければならない。
それを
「ごめんね。それからお金もあげるよ。これでいいよね。もう言わないよね」
というような態度は小学生にも通じまい。足元を見られるだけである。
中国の囲い込み?
笑わせるな。その中国は「俺らの従軍慰安婦にも補償しろ」などと言いだしているではないか。しかも中華人民共和国のみならず台湾の中国国民党までがである。
アメリカとの連携?
笑わせるな。例えば米国保守界の信頼厚いシンクタンク、ヘリテージ財団はどのようなことを言っているか。
「これは歴史的な合意である。これは未来に向けての重要な一歩である。だが日韓両国は国内の反対派を抑えていかねばならない。日本には第二次世界大戦中の日本軍による残虐行為を否定しようとする極右勢力がいる・・・」
彼らにとっての旧日本軍は永遠に「従軍慰安婦強制連行と南京大虐殺と731部隊の極悪集団」となったのである。これら三つのうちどれを否定しようとしようが「極右のディナイヤー」扱いである。日本は世界における最大の同盟国に対して永遠に「我々は極悪人の子孫でございます」と言い続けなければならないわけである。さもなければ「歴史を忘れるな。また同じことを繰り返すぞ」と言われよう。
韓国が慰安婦像を撤去しなければ韓国は国際社会の信頼を失う?
笑わせるな。国際社会をなんと心得るか?
国際社会は義理と人情と道理の通用する市民社会ではない。無知と無法と蛮行が支配する指導員のいない幼稚園である。通るのは「論理的な説明」ではなくプロパガンダである。
日本は韓国がソウル日本大使館前の少女像を撤去することと引き換えに10億円を拠出するとした。論理的に考えれば韓国は合意に従って少女像を撤去し、日本は10億円を出しておしまいである。
だがそうなるか?なるわけがない。
韓国が少女像を撤去すれば「日本の極右・歴史修正主義者の圧力」、「カネの力で韓国に歴史を捻じ曲げさせた」というデマを流すはずである。首相が公式に罪を認めた日本に勝ち目はない。プロパガンダ成功である。
韓国が少女像を撤去せず、日本が10億出さなければ、韓国は「日本はこの期に及んでまだ歴史を認めようとしない」とデマを流すはずである。首相が公式に罪を認めた日本に勝ち目はない。プロパガンダ成功である。
どう転んでも不利なのは日本である。
「”軍の関与”は日本軍による強制連行を意味しない」は日本だけの理屈である。国際社会では”軍の関与”といえば軍による強制連行以外の何ものでもない。「いや、そうではないのだよ。我々が言う”軍の関与”というのは強制連行したという意味ではなく・・・」と説明しようものなら「あ、出た出た、修正主義者だ」と言われておしまい。
当たり前だ。
「日本軍が悪くないのならばなぜ日本国代表である安倍総理が謝罪しなければならないのか。謝罪したということは日本軍が強制連行したに決まっているではないか」
これが「国際社会」の常識である。
深謀遠慮?
笑わせるな。安倍総理は自ら墓穴を掘っただけである。
先般の謝罪談話の延長線上にあるこの「合意」は何ら驚くに値するものではない。
ここに安倍総理に売国奴の栄誉を与える。