賃貸住宅バブル・・・収奪が呼ぶ不毛な投資

  • 2017.02.09 Thursday
  • 19:19
 

「相続税の節税対策を背景にした賃貸住宅」
国内の賃貸住宅の新規着工戸数が急増し、世帯数の増減などを加味した潜在需要を2016年以降上回り、供給過剰となる可能性が高いことが、内閣府のリポートで分かった。利用者のニーズに合わない狭小住戸も多いと指摘しており、相続税の節税対策を背景にした賃貸住宅の「建設バブル」の発生に警鐘を鳴らしている。 毎日新聞2017年1月24日


問題の原因を作り出しておき、それを「リポート」し、「警鐘」を鳴らす。それでいて問題の根本原因が何か、その原因を除去する方法は何かに触れることはない。

この政府の自作自演ぶりほど滑稽なものはない。

この賃貸住宅の着工急増は不動産業界が将来の需要を見込んだ結果ではない。これはマイナス金利政策に後押しされた相続税の節税対策である。

マイナス金利は金の価格を人為的に下げる収奪行為である。相続税も人々が税金を払った後で残った収入をせっせと子や孫のために貯めた金をとろうとする収奪行為である。

このダブルの収奪行為に動かされた投資の結果として需要の見込みとは関係のないところで建設バブルが起こり、それはまた人手不足もひきおこす。

本来必要ではない投資が行われた結果として資金も資源も無駄になる。需要の無い賃貸住宅は何十年も残り、長期的な市場への影響をもたらす。

一方不要な投資の結果として、長期的な富の増加と雇用の創造をもたらしたであろう有用な投資のための資金は失われた。そしてこれからも失われ続ける。

人口が減少するなかで不要な賃貸住宅が累々と屍のように残る。これが収奪が収奪を呼んだ哀愁の結末である。
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