金本位制・・・富よ再び

  • 2017.06.18 Sunday
  • 15:01



もしも今日の1センチが明日は0.9センチになり、明後日には0.8センチになったら。 もしも今日の1分が明日は1分8秒になり、明後日には1分12秒になったら。もしも同じ重さのものが日々それぞれの地域で尺度が変わったら。日々時間の単位が変動したら。

この世は混乱の極みである。「ここは25センチにしてください」 「はい、それは本日午後のレート換算でいいですよね・・・東京レートでいいですか、名古屋ですか、大阪ですか・・・名目レートですか、それとも実質ですか・・・」

計量の尺度は不変でなければ意味がない。不変でなければ信頼がない。信頼がなければ疑心暗鬼が生じる。疑心暗鬼はコストである。そのコストは社会のあらゆる商品・サービスの価格を引き上げ、人々の生活を脅かす。

貨幣も全く同じである。

ニクソン大統領による金本位制廃止後、貨幣は拠り所となる不変の尺度を失い、信頼と価値を失った。その結果がバブルであり、バブル崩壊であり、景気低迷であり、際限なき政府のインフレ政策であり、高騰する様々な商品サービスの価格である。

本書”Money: How the Destruction of the Dollar Threatens the Global Economy - and What We Can Do About It”の著者、フォーブス誌で有名なスティーブ・フォーブスは21世紀にあるべき金本位制を提唱する。本書は以下のことを明らかにする。

 
  • 貨幣の価値の尺度は金でなければならず、他の何ものもとってかわることはできない。
  • 金によって貨幣が制御されていた時代こそが爆発的な富の増大をもたらした。
  • 金本位制こそが輪転機を回そうとする政府を抑止し、インフレを撲滅する唯一の仕組みである。当然インフレ政策のみならず、その元となる野放図な政府支出を抑制する。
  • 金本位制によって中央銀行の権限は大幅に縮小され、恣意的な金融政策は根絶される。※黒田バズーカ砲は没収・解体。
  • 貨幣が金に制御される世界において、通貨間の交換レートは安定し、ジョージ・ソロスに代表される破壊的な投機屋は出番を失う。
  • 貨幣が安定した価値を持つ世界において、貨幣は資源や農産物といったコモディティ関連への投機から離れ、生産、勤労、創意工夫、起業家精神に対する投資へと向かう。
  • 金本位制によって再び富の創造が始まる。

本書は金本位制に対してありがちな誤解や不理解に対する明確な答えを与える。通貨発行量が金の保有量に限定されるため経済が縮小しデフレに陥る、などはその典型である。

1センチを規定するのは国家規格である。+/ーの交差の厳密に規定される。その規格があるがゆえに定規の供給量が制限されて定規不足に陥るなどということは発生しない。金本位制と貨幣も同じ関係である。

本書は世界に与える影響の大きなアメリカ経済に対する憂慮の念から書かれた。しかし本書を本当に必要としているのは経済を知る人間が政界にも経済界にも一人も存在しない我が日本であろう。





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