なぜ低インフレなのか

  • 2018.04.15 Sunday
  • 20:57

「脱デフレ」を目指すアベノミクスのインフレ政策と日銀黒田の「バズーカ砲」にも関わらず、なぜ我々の経済は低インフレなのか。確かに食品のサイズがさりげなく小さくなる実質値上げはあるものの、明日どうなるやら分からないという戦々恐々たる状況ではない。

長期にわたるインフレ政策によって、本来ならばかつてのワイマール共和国やジンバブエ、現在のベネズエラのようなハイパーインフレが我々の生活を襲っていてもおかしくはない。

なぜそうなっていないのか。保守主義とリバタリアニズムを掲げる人気ポッドキャスター、ダン・ボンジーノ氏がその疑問に答えるような興味深い記事を紹介していた

この記事が理由として挙げているのは技術革新、シェアリング経済、人口動態の変化である。

技術革新によって、以前ならば買わなければならなかったものが買わなくてもよくなっている。典型的な例はスマートフォンである。Iphoneは電話ではない。電話機能は極一部である。例えば私にとってIphoneは手帳であり、道案内であり、図書館であり、テレビであり、ラジオであり、オーディオであり、カメラであり、新聞であり、家計簿であり、天気予報であり、辞典であり、メトロノームであり、ショッピングセンターであり、ファックス機であり、スキャナーであり、銀行であり、航空チケットの発券所であり、サイフであり、目覚まし時計であり、メモ帳である。Iphoneが一台あれば、それだけの多くのモノを買わなくてもよいということである。これはインフレを抑制する要因である。

もう一つは日本でも徐々に知られるようになった配車サービスのUBERや民泊サービスのAirbnbに代表されるシェアリング経済である。これは既に存在するがそれまで活用されていなかった資源を有効活用するというものである。車は人が運転していない間はただのハコである。住宅も人が住んでいなければただのハコである。彼らは既存のタクシーやホテル・旅館といった規制勢力に挑戦する。それらは低価格化をもたらし、消費はは恩恵を受ける。これもまたインフレ抑制要因である。

UBERもAirbnbも技術革新によって可能となったサービスである。技術革新をもたらしたのは市場経済である。アベノミクス、0金利政策、黒田バズーカ砲という破壊的要因にも関わらず、図らずとも我々の生活は市場経済によってハイパーインフレという奈落の底への転落から救われているのかもしれない。

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