右と左・・・クルーズとサンダース
- 2017.10.29 Sunday
- 22:39
日本には右も左も分からない人間が多い。
右も左も分からない人間ほどこういう。
「右だの左だの、そんなことはどうでもよい」
「右とか左とか、もうそういうのは時代遅れなのだ」
「大事なのは正しいか正しくないかであって右か左かではない」
「大事なのは役に立つか否かであって右か左かではない」
前回の米国の大統領選を戦った共和党テッド・クルーズ上院議員と民主党バーニー・サンダース上院議員による税制に関するディベートを見た。
この二人ほど右と左の違いを鮮明に見せてくれる人物はいない。
サンダースはインフラ事業への公的資金投入と医療の国有化と教育の無償化を提唱し、それを富裕者への増税で賄うべしと主張する。
それに対してテッド・クルーズは「賢いカネの使い方を知っているのは個人であって政府ではない。若きも老いたるも男性も女性も学生も会社員も農家も全ての人々を助けるのが減税である。減税が全ての人々に富をもたらした事実はケネディとレーガンによって証明されている」と主張する。
保守主義者テッド・クルーズは社会主義者サンダースの主張が全ての人々への増税、そして富と機会の減少につながることを人々の面前に晒す。
社会主義者サンダースの主張を聞いているとまるで自民党の選挙公約を聞いているかのような錯覚に陥る。だがこれは錯覚ではなくて現実である。民進党や共産党は問題外だが、自民党も救い難いほどに左である。
左は間違いを意味し、右は正しさを意味する。右と左の違いを理解することほど重要なことはない。
堕落した権力の亡者・クリントンと非保守のポピュリスト政治屋・トランプのつまらない政治劇と化した先の大統領選挙を思い出す。テッド・クルーズが大統領だったら全く政治は違うものになっていただろうと思わざるを得ない。