体罰禁止法・・・悪の社会実験
- 2019.12.31 Tuesday
- 13:50
2020年4月に親による子供への体罰を禁じる法律が施行される。法律の施行に向けて厚労省は体罰を「身体に苦痛を与える罰」と定義し、有識者による指針を取りまとめている。
指針案では「たとえしつけのためだと親が思っても、身体に何らかの苦痛又は不快感を引き起こす行為(罰)である場合は、どんなに軽いものであっても体罰に該当し、法律で禁止されます」とある。
一方、怒鳴りつけたり、「お前なんか生まれてこなければよかった」といった存在を否定するようなものの言い方は「子供の心を傷つける行為」であるとしながらも「体罰に含まれない」としている。
この法律のモデルは1979年に世界に先駆けて施行されたスウェーデンの体罰禁止法である。この法律の結果、スウェーデンで起きたことを知ることは、日本においてこれから実施される法律が何をもたらすかを考える上で示唆を与えることになろう。
児童虐待の激増
法律施行の1979年以降、法律の意図と完全に逆行し、児童への虐待は1981から1994年にかけて489%も増加するという恐るべき結果となった。特に、7歳から14歳までの児童に対する暴力行為の激増ぶりは目を見張る(目を覆う)べきものがある。
ここにスウェーデン政府の統計がある。
Sweden’s smacking ban:more harm than good リンク
注目すべきは、法律が施行されたときに誕生〜幼少期を迎えた子供(Under 15)が最も影響を受け、他の7歳から14歳の子供に対して暴力を振るう結果となったという事実である。
家庭崩壊
法律の施行によって親は当局による監視の対象となった。体罰を行ったとされた親のもとから当局によって子供が引き離され、施設に送り込まれることとなった。あるいは、当局が管理する施設内で親と子が生活するという「より寛大な処置」を受けることとなった。この記事によると、1999年のスウェーデンでは35,950人もの子供(50人に1人)が当局の施設で育てられていた。当然ながら、公式には「監視」や「引き離し」ではなく、「社会的支援」という言葉が使われているのは言うまでもない。
犯罪激増
1979年に幼少だった子供は2000年前後に成人する。成人が暴力を振るうと犯罪となる。
スウェーデンの体罰禁止法が施行されてから成人した人間によって犯罪が激増していることを示すデータがこれである。
スウェーデンの犯罪統計(リンク)
さて、ここにきて、スウェーデンにおいても1979年から始まった社会実験の恐るべき結果を前に再考を促そうという人々が出てきている。
彼らの指摘において注目すべきなのは、「子供が体罰を受けなくなったこと」だけを問題視しているのではないということである。
当局の監視網を恐れた親は委縮した。その親の姿を見た子供はどう反応したか。子供はその性質上、限度を見極めようとして手探りをする。親がある時点で子に対して立ち入っていはならない境界線を示すと子は安心する。
しかし当局を恐れた親がその境界線を示すことをためらうとどうなるか。子供は更に境界線を見極めようともがき続けることになる。幼少期におけるイヤイヤ期や癇癪、青少年期における不良行為はこの「もがき」の表れである。
子供が境界線を見極めようともがく一方、それに対峙する親は限界を迎える。それまで抑えてきたマグマが一気に爆発し、制御された「愛の鞭」ではなく正真正銘の暴力行為に走るのである。
子供は親から引き離され、当局が管理する施設に送られる。その施設では常態的に職員による虐待が行われるが表に出ることは無い。当局は神殿であり、善であり、正義だからである。
さて、日本の状況であるが、厚労省は40年にも及ぶスウェーデンでの社会実験とその惨憺たる結果について何か言及しているであろうか。
厚労省の指針(リンク)にはこのように書かれている。
国際的な動きを見ると、世界で最初に 1979 年にスウェーデンが体罰を禁止して以降、1990 年に発効した児童の権利に関する条約に基づき、58か国(2019 年 10 月末現在)が子どもに対する体罰を法律で禁止しています。
これだけである。
何の振り返りもなく、何の反省もなく、何の考察もない。
人類が何千年ものあいだ連綿と培ってきた英知を排除しようとする政府、そしてその政府に仕える愚鈍な「有識者」 ・・・ 彼らは一体何様なのであろうか。
- ロシアによる北方領土の占領を承認する政府
- 中国による尖閣諸島の侵略を国賓待遇で受け入れる政府
- 北朝鮮の国民拉致を放置する政府
- デフレ脱却の名のもとに自国通貨価値を毀損する政府
- 「こどもの権利」の名のもとに親が子を育てる権利を剥奪する政府
これらは同じ、ひとつの政府である。その政府の名は極左安倍政権である。
我々は、このような逆境ともいえる環境下において、家庭と子供を政府の不当な侵略から守っていかなければならないのである。
参考
When the Spanking Stopped, All Hell Broke Loose
人類が神から与えられた体罰という手段を排除すると神罰が下ることが分かる動画
Is Sweden Raising a Generation of Brats? Scandinavian country’s child-centric ways stir backlash
https://bambooinnovator.com/2014/02/12/is-sweden-raising-a-generation-of-brats-scandinavian-countrys-child-centric-ways-stir-backlash/
Have Sweden’s permissive parents given birth to a generation of monsters?
https://www.telegraph.co.uk/women/mother-tongue/10636279/Have-Swedens-permissive-parents-given-birth-to-a-generation-of-monsters.html