プレミアム級のバカ政策・プレミアム・フライデー
- 2017.02.25 Saturday
- 19:24
「プレ金」で午後から寄り道か? 「早帰り」取り組み確認できた企業は120社
産経新聞 2/24(金) 政府と経済界が考案し、月末の金曜日の仕事を早く切り上げることで消費を喚起しようとする「プレミアムフライデー(プレ金)」が24日からスタート。大和ハウス工業(大阪市)など導入企業では、従業員を早帰りさせるなどの取り組みがみられた。プレ金は2月から毎月末に実施。飲食店や百貨店などは仕事帰りの人を呼び込もうとする催しや、関連商品を販売する。経済産業省によると、23日時点で早帰りなどの取り組みが確認できた企業は120社程度という。
この世にはプレミアム級に恥ずかしい政策があるものだが、この「プレミアム・フライデー」なる政策はまさにそれである。
政府の恥ずかしい経済政策はすべて「消費が経済を牽引する」というカルト信仰から出てくる。誤った前提からは誤った思考しか出てこない。誤った思考からは誤った政策しか出てこない。プレミアム級の誤った前提からはプレミアム級の誤った政策が出てくる。
経済を牽引するのは消費ではなくて生産である。消費があるから生産があるのではない。生産があるから消費があるのである。アップル社がiPhoneを生産するから消費者はiPhoneを買えるのである。
アップル社に対して消費者が列をなして「こんな通信機器が欲しいから製造してもらえませんか」という陳情をし続けたからアップル社が「分かったよ、つくってやるから必ず買うんだぞ」と重い腰を上げたのではない。
アップル社が消費者から何を言われるまでもなく時代を先回りして何億ドルだか何十億ドルだか何百億ドルだかを投資して開発し、生産し、世に出したからこそ人々はiPhoneが買えるのである。
生産があるためには投資がなければならない。投資があるためには資金がなければならない。資金があるためには貯蓄がなければならない。
消費とは貯蓄の反対である。
政府が消費を喚起する。これは言い換えると政府は生産を阻害しているわけである。
政府はプレミアム・フライデーを経済の「起爆剤」にしようと狙っているそうである。経済を牽引する生産を阻害して起爆剤もへったくれもない。
この「プレミアム・フライデー」は経済産業省の特別チームと大手百貨店、飲食店が議論を重ねて立ち上げたのだという。国民の税金でメシを食う高給取の高級役人が国民の生活を破壊する政策をセッセとつくるのだから大したものである。
バカは死ななきゃ治らない。このようなバカ政策を葬るためには経済産業省を葬らなければならない。